Power Platform ソリューションについて

こんにちは。
プロアクシアコンサルティングでオープンソリューション事業部に所属しています M.D です。

IT 業界に従事した当初は、VB・Java・.NET などを活用した業務アプリケーションの開発や、iOS アプリケーションの開発を担当していました。最近は、Microsoft のクラウドサービスの導入支援を主に担当しており、Power Platform を活用したアプリケーション開発や DWH(Data Warehouse)・BI でのデータの見える化などのプロジェクトに携わっています。

今日は、Microsoft の Power Platform を利用したアプリケーション開発について紹介したいと思います。

Microsoft のクラウドソリューションとのかかわりについて

私自身が Microsoft のクラウドソリューションを利用したプロジェクトに本格的に従事したのは、Azure Data Factory と Azure Synapse Analytics を利用したデータの見える化のシステム開発、構築を担当したことからです。

このシステムでは、基幹システムの売上実績データを Azure  Data Factory を利用して成形したのちに Azure Synapse Analytics 上に蓄積し、クライアント側の BI ツールから利用できるようにするための環境でした。

この仕組みにより、今までユーザーが手動でデータの抽出や連携などを実施していたものを、Azure Data Factory を利用して自動化し、データ連携及び解析を実現できるようになりました。

プロアクシアコンサルティングの Power Platform ソリューションについて

Power Platform を活用したシステムの構築経験と実績をもとに、Power Apps・Power Automate を利用した業務システムの構築や、Power BI を利用したデータ分析やデータの見える化などのソリューションを提供しています。

ソリューションの提供形態としてはアプリケーション開発を請け負うだけでなく、お客様自身が Power Platform を利用してアプリケーション開発が出来るようになっていただくためのワークショップや、お客様と一緒に開発を進める伴走型(コーチ)での開発支援も提供しております。

これは、Power Platform がローコード開発のためのプラットフォームであり、お客様自身が簡易な社内システムを開発するのに適しているため、社内システムの内製化を進めるお客様や情報システム子会社で今後 Power Platform の活用を検討されているお客様に適したソリューションとなっています。

Power Platform の特徴について

Power Platform は複数製品の集合で、それぞれの製品に役割があり、出来ることも異なります。各製品のユーザーインターフェースや仕組みはどれも直感的で、理解しやすい製品になっています。

各製品には無償で利用できる環境が用意されており、無償範囲だけでもある程度までアプリケーションや機能の開発を試行することができます。お試しや検証でご利用していただくのには、敷居が低い製品だといえます。しかしながら、Power Platform の全ての機能を発揮していくためには、無償範囲だけでは実装できません。

例えば、Power Apps を中心に Dataverse や Power Automate を連携して自動化を行っていく場合は、有償版のライセンスが必要になってきます。
ライセンス形態については少し複雑なところもあるので、開発を検討されている業務アプリケーションを実現する場合に、どういった実装方法があるのか、どういったライセンスが必要になるのかを最初に見通しを立てることが必要になるでしょう。

検討初期の段階からご相談いただければ、ライセンスの説明や実装方法についても一緒に検討させていただいて、実現したい開発内容が Power Platform を利用した開発に適しているかの判断についてもご支援をさせていただきます。

Power Platform がどのようなお客様に向いているか

Power Apps のコンセプトがローコード開発のための、開発するアプリケーションにはどうしても向き/不向きがあります。

例えば、複雑な業務ロジックを用いるアプリケーションの開発などは、どちらかといえば苦手な分野になります。
その反面、データ参照が中心になるような業務アプリケーションであれば非常に生産性が高く、プログラム経験の少ない方でも少し勉強していただくだけでアプリケーション開発ができるようになります。
今まで Excel でデータ管理していたような業務などは、比較的容易にシステム化できるかと思います。

昨今、業務の効率化やペーパレス化に向けて、ユーザー部門から業務のシステム化の要望が多く寄せられているかと思います。これらの要望を解決するための開発基盤として、Power Platform は適していると思います。
ユーザー部門で Excel のマクロを利用して独自開発していたようなアプリケーションを Power Apps に移行することで、アプリケーションの管理や保守性を確保することができます。

Power Platform は Microsoft 365 との親和性が高い製品ですので、既に Microsoft 365 を導入済であれば、その基盤を利用することでグローバルに展開されている拠点であっても、システム部門で一括してアプリケーションを管理することができます。
アプリケーションの公開はクラウド上で設定をするだけで実行できますので、機能拡張や機能変更でアプリケーションの改修を行った場合でも、ユーザー全体に容易に展開することが可能です。
ユーザー認証についても Microsoft 365 の認証情報をそのまま利用できるので、ユーザーはアプリケーションごとの認証情報を個別に管理する必要はなく、管理者も容易にユーザー管理ができます。

従来の開発方法との違いや気を付けるべき事項について

Power Apps の場合、実行するための基盤をあまり意識せずに開発を始めることができるので、まずは動くものを作ってみて、評価・検証できるのが強みになります。
システム化を検討されている業務が、Power Apps を利用して開発するのに適しているかを早期に見極め、もし実装が難しいと判断するのであれば、別の開発手法を選択することも必要だと思います。

先に申し上げた通り、”Power Platform” は複数製品の総称であり、個々の製品のライセンス条件は多少複雑です。
このため、Power Platform で実現できることと、お客様がお持ちのライセンスで実現できることを最初に理解しておく必要があります。
その上で、実装方式やライセンスの追加を検討することにより円滑に開発が進められます。

Power Platform はクラウドサービスなので、常に開発されており日々機能拡張されています。このため、有効活用するためには最新の情報を常に追いかけておく必要があります。
例えば、Dataverse の機能は、現状では Microsoft 365 や Power Apps などで発生したデータを他のデータと連携するシナリオに向いている状況ですが、今後機能拡張されてくれば全方向からのデータを集約できる Data Hub として利用できるようになっていくと考えています。

導入実績について

Power Apps に関しては、システム会社向けにワークショップの実施や Power Apps を利用したシステムの立ち上げを支援させていただきました。
これは、今後システム会社様の中で Power Apps を利用したシステム開発を展開していくための最初の案件として、開発の標準化やノウハウの蓄積をするために弊社と一緒に開発を進める伴走型でご支援をさせていただきました。

Power BI に関しましては、Salesforce に蓄積されたデータを Power BI を活用して見える化するための開発を担当させていただきました。
それ以外に、フロントエンドの Power BI での開発だけでなく、Data Factory や Data Warehouse を利用して、データを整理したり蓄積する部分の環境構築についても担当させていただいていおります。

共同で開発実施することのメリットについて

Power Platform は小規模な開発をお客様自身で対応いただくことに適した開発基盤のため、有効活用いただくためには、お客様にも技術習得していただく必要があります。

通常のアプリケーション開発を依頼する場合、開発したアプリケーション自体は納品されますが、どのように開発しているのかなどの開発に関する技術ノウハウはまでは納品されません。
弊社では開発の請負だけでなく、伴走型でお客様と一緒に開発を行うことも実施しておりますので、設計時に考慮すべき事項や、ライセンスの考え方、開発時のノウハウなどもご提供させていただくことが可能です。
Power Platform の研修を受講するだけではなかなか理解が難しい部分でも、一緒に開発を行いアプリケーションを作成することで、より理解が深まるかと思います。

開発のご支援だけでなく、Power Apps でのバージョン管理方法・アプリケーションの公開方法・セキュリティの設定方法など、運用面についてもご支援をさせていただきます。
サポートについては、クラウドサービスを利用している関係上、サービス変更やクラウドサービス側の障害などの確認のために提供元である Microsoft のサポートを活用する必要が出てきます。Microsoft のサポートの形態や有用性の説明、問合せを実施する際に必要になるテナントの固有の状況確認方法やアプリケーションの動作の切り分け方法などについてもご支援させていただきます。

Power Platform を活用したシステム検討をされているお客様は是非弊社までお問い合わせ、ご相談をいただけることをお待ちしています。